都市ガスとプロパンガスとの違いは、一般的に供給方法の違いと思われがちです。

しかし実際には様々な違いが存在しているのです。

メリット・デメリットを比べ自分の生活にあったガスを新しく見直してみるのも良いでしょう。

 

都市ガスのメリットとデメリット

 

【メリット】

・月々の価格が、急激に価格変動することはありません。

都市ガスの価格の変更には国の認可や届出を必要とし価格が管理されています。

2017年のガス自由化により、どのような価格変化をするかは判りません。

 

・屋外に設備の設置場所が必要ありません。

プロパンガスに必要なスペースは必要ありません。

外観もスッキリして、場所を有効に使えます。

 

・安全性に優れています。

ガスは導管で供給されているため、緊急時にはガスを停止するため安全です。

また、空気より軽いガスを利用しているため、ガス漏れの際には拡散できます。

 

【デメリット】

・初期費用が高額になることがあります。

都市ガス導入時には地下の導管を繋ぐ必要があるため、立地によっては工事が大掛かりになります。

そのため高額な初期費用が掛かる場合があります。

 

・災害時の復旧に時間がかかります。

災害時にガス供給を行う導管が壊れてしまうと、復旧・チェックが全体的に必要となります。

そのため、問題なくガスが供給できるようになるまで時間がかかります。

 

・引っ越しの際に、ガス器具が利用できない場合があります。

規格の違う都市ガスの場合には、コンロ・給湯機等のガス器具が使えず使い捨になります。

 

プロパンガスのメリットとデメリット

【メリット】

・災害時の復旧が早いです。

ガスボンベの設置が各家庭単位のため、災害時も簡単なメンテナンスだけで復旧が可能となります。

 

・初期費用が掛からないです。

プロパンガスの設置による費用は掛かりません。

 

・強い火力が維持できます。

ガスの熱量は、プロパンガスは都市ガスの2倍です。

それだけ強い火力が出力できます。

そのため、料理店等強い火力が必要な場合は、都市ガスが導入できてもプロパンガスを利用している事が多いです。

 

・ガスコージェネレーションに有利です。

ガスを利用した発電、発電に伴う熱(お湯)を無駄無く家庭で利用できるシステムです。

これを利用する際には、2倍の火力を生み出す事ができるプロパンガスが有利です。

 

・値段交渉が出来ます。

ガス料金には、ガスの初期設置料金も含まれているため、ガス使用量が多い方は是非価格交渉を行ってください。

 

【デメリット】

・月々のガス料金が高いです。

プロパンガスは、既に自由化となっているため価格設定が企業ごとにできます。

そのため値段交渉も可能ですし、ガス会社を変更することでガス料金の節約を行う事も可能です。

 

・ガスボンベ設置には、十分な面積が必要です。

設置場所には様々な条件がついています。

  1. 風通しが良い屋外で、損傷を受けて問題となるものが周囲にない場所。
  2. 給湯器やガスコンロ等から距離が2m以上離れている事。
  3. 容器が40度を超えるような場所は好ましくありません。
  4. ガス漏れの際に、床近くにガスが溜まるためガス漏れの際は滞留しやすい

 

都市ガスとプロパンガスの違い

都市ガスとプロパンガスは、それぞれの長所であり短所となります。

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都市ガスとプロパンガスの価格設定の違い

光熱費等の生活に必要不可欠なエネルギー等であっても一番気になるのは、価格だと思います。

都市ガスは導入時のコストがかかるものの、【都市ガスは安い・プロパンガスは高い】と言うのが一般的です。

 

ひと月あたりの一般的相場(従量料金1㎥あたり)

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石油情報センター参照

 

プロパンガスが高い理由

プロパンガスが都市ガスより高いと言われている理由は下記のとおりです。

・人件費がかかる。

プロパンガスは圧縮したガスを入れたボンベを家庭に設置することで利用しています。

そのためプロパンガスは、定期的なボンベの交換が必要になるため人件費等が発生するのです。

・価格競争が行われていない。

プロパンガス業界では「顧客の奪い合いはやめましょうね」と言う暗黙の了解があります。

それにより、既にプロパンガスが自由価格設定となっているに関わらず、価格やサービス競争が行われていませんでした。

 

都市ガスが安い理由

反面、都市ガスは一度導管を導入してしまえば、人件費はかかりません。

それだけでなく都市ガスは価格設定を行う際に、国の認可が必要とされます。

このような事情から、都市ガスはプロパンガスよりも低価格でガス供給を行っているのです。

 

導入コスト

プロパンガスの導入コストは、一般的に無償貸与とされます。

都市ガスの場合は、導入時に工事費用が掛かります。

この導入コストの差は、ガス料金に上乗せされているか?一括払いにされているか?の差でしかありません。

 

ガス会社の選択

金額的な理由により都市ガスを利用したいとなっても、都市ガスが何処でも利用できる訳ではありません。%e3%82%ac%e3%82%b93

参照【第113-5-3】我が国における都市ガス導管網の整備状況 経済産業省

 

このように、都市ガスは都心部に集中して導管が配置されており、全国的に配置されていません。

そのため、プロパンガスと都市ガスをどちらにするのか?の自由選択を行う事ができないのです。

 

都市ガス用の導管が無い地域の場合、プロパンガスは必ず導入するものとし様々な説明が省かれる場合があります。

それだけでなく、ガス業者も知らないうちに決まっていると言う事も少なくはないのです。

ガスを利用する際には、ガス会社を選ぶ自由があることを忘れないでください。

 

ガス切れは起きないの?

都市ガスは随時ガス供給を行っているため、ガス切れと言う概念はありません。

プロパンガスの場合はどうでしょう?

 

交換時期が遅かった場合は、ガス切れが起こるのではないかと心配する人もいるかもしれません。

しかし、プロパンガスの多くは、全量をコンピューター管理していると言う企業が多いです。

 

プロパンガスは外に設置されますので、残量が減ったと判断された際には家主が不在の場合でもプロパンガスを交換していってくれます。

 

プロパンガスは爆発しないの?

カセットコンロの使用方法が間違っていて爆発したと言う話があります。

また、屋外でガスボンベを利用した際に、爆発したと言う話もあります。

家庭に設置してあるプロパンガスは大丈夫なのだろうか?と考える人もいるでしょう。

 

心配は必要ありません。

プロにより設置されたガスボンベは10年以上爆発事故を起こしていません。

震災時においても、ガスボンベによる爆発はありませんでした。

 

プロパンガスで気を付けなければいけないのは、プロパンガスボンベの爆発ではなくガス漏れです。

プロパンガスは空気よりも重いため、ガスが床近くに滞留します。

 

そのため、簡単に換気によるガスの拡散が難しいのが、唯一の問題と言えるでしょう。

これも、ガス漏れが起こらないように、日頃からガスの使い方を間違えなければ問題ありません。

 

また、ガス警報器を利用することで問題は激減するでしょう。

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都市ガス用

 

 

今後のガス供給事情

月々の料金差を考えるなら「都市ガスを選んで間違いない」と思うのは当然です。

しかし、2017年にガス自由化が開始されます。

それにより、都市ガスの価格は企業ごとに自由に設定できるようになるのです。

 

「なら、余計に都市ガスの方が優位なのでは?」

 

と考えられるでしょう。

しかし、都市ガスの自由化は始まる事で、新たな企業が都市ガス事業に参入してきます。

それにより、都市ガスのシステムも変化してくるのです。

 

・都市ガスの導管延長

・都市ガスの小売販売(ボンベ売り)

・都市ガスのサービス及び価格競争

 

ますます都市ガスが優位になり、利用者の範囲が拡大されます。

そして、プロパンガス事業者の「サービス・価格競争は控えましょう」と言う考え方に一石を投じる事になるのです。

 

顧客の争奪戦が行われ今まで安穏としていたプロパンガス業界も企業努力が必要となってくるのです。

各プロパンガス業者は、ガス料金の価格改正やサービスを開始してきています。

 

都市ガスだから得をする。

プロパンガスだから損をする。

 

そんな常識は今後変わっていくことでしょう。

プロパンガスだから高くても仕方ないと言うのではなく、ガス料金が高すぎると思ったならガス会社を選択してみるのも良いでしょう。