オフィスの節電を考えているみなさん。

節電とひと口に言ってもなかなか思うように進まないのでは?

 

実は東日本大震災後、電気料金の平均単価は約3割上昇しています。

原子力発電の停止や火力発電用化石燃料の高騰、再生可能エネルギー発電促進賦課金の増加、

さらには消費税の上昇も見込まれ、今後も電力コストは増加の一途と予想されます。

 

資源エネルギー庁でも節電行動計画を出して節電の後押しをしていますが、

様々な業界の事情もあり一朝一夕には進まない現状です。

 

そこで今日は日々の業務に取り入れやすい節電の方法を中心にご紹介したいと思います。

 

 

■オフィスの電気は主にどこで消費されているのか?

 

現代の私たちの生活は電気に支えられている、といえるほどですよね。

家庭はもちろんのこと、オフィスも例外ではありません。

 

資源エネルギー庁の推計によると平均的なオフィスビルの場合、

暖房・冷房などの空調用電力が48%、照明およびOA機器の消費電力が40%と大きな割合を占めています。

 

この88%を占めている空調・照明・OA機器の電気使用量をうまく減らすことが効果的な節電といえるでしょう。

 

 

■オフィスにある空調機器で電気代節約

オフィスの電気代を節約するのなら、まずは空調機器周辺から見直しましょう。

事務所内でもっとも多くの電力を消費するのは空調関係のため、ここを改善すれば効率的に電気代削減につなげることができます。

 

🔶温度設定を調整して電気代節約

設定温度を1度変えると電気代が5~10%変わるとされている温度の設定。

みなさんのオフィスではどのようにされていますか?

 

環境省や電力会社では夏は28度、冬は20度を推奨しています。

しかし実際は猛暑日や寒波の到来など、推奨される温度では合わない日も多いですよね。

 

夏は26度以上、冬は22度以下を目安に温度を設定されるといいと思います。

身体的に望ましい室内と屋外の温度差は5度以下とされています。

(あまりに温度差が大きいと身体にも負担が大きくかかるためです)

 

また特に夏は湿度が高いと体感温度が上がるので除湿も心がけてください。

その日の天候などに合わせたこまめな温度設定で快適な環境を作りましょう。

 

🔶エアコンのフィルターを掃除・清掃して電気代節約

 

オフィスのエアコンフィルター、キレイですか?

フィルターが汚れたままで運用すると、空調機能の効率を落としてしまい電気代の無駄遣いです。

 

エアコンは冷暖房機能の効率が悪くなると、より多くの電力を消費して設定温度を保とうとする性質があります。その結果、エアコンの空調効率は15~20%も減少してしまうのです。

 

余計な電気を使わないためにも、2週間に1度はエアコンのフィルター掃除をしましょう。

 

🔶夏は扇風機、冬はカイロなどを活用して電気代節約

 

体感温度は個人差の大きいものです。

同じ場所にいても「暑い」と感じる人と「適温」と感じる人に分かれませんか?

 

オフィスではずっと室内で仕事をする人と外回りの人、男性と女性・・・など各個人の適温がありますよね。

 

そこでエアコンの温度はほどよく設定し、夏なら扇風機、冬ならカイロなどを使って個人ごとの快適な環境を作りましょう。

 

最近では高性能なUSBタイプの卓上扇風機もあり、エアコンと上手に併用している職場もあります。また室内全体に冷暖房の空気を循環させるシーリングファンやサーキュレーターの使用なども効果的です。

 

これらを上手に取り入れることでエアコンの稼働台数を削減し、設定温度が調節しやすくなるなど、節電の効果が期待できます。

 

 

 

🔶ブラインドや窓シートの活用で電気代節約

 

家庭用エアコンを稼働しているときは、カーテンを閉めていると効率がいいと聞いたことはありませんか?これはオフィスでも同じで、夏の直射日光や冬の隙間風の侵入を防ぐことで節電効果が期待できます。

 

ブラインドや窓に貼るタイプの断熱シート(通年使えるタイプもあります)を利用して、エアコンの使用回数を減らしたり、設定温度を調整する際に活用してみてください。

 

🔶室外機に気をつけて電気代節約

 

節電対策というと、エアコン本体にばかり気を取られがちですが、室外機のことも忘れてはいけません。

 

エアコンは室外機を通して空気を冷やしたり温めたりしています。

そのため室外機の前に設置物があると、排出した空気をもう一度取り込むことになり、非常に効率が悪くなります。

 

また夏場は室外機に日よけをつけたりして、直射日光や地面からの反射熱が当たらないようにしましょう。

(すだれなどを使う際は吹き出し口をふさがないように注意して下さい。)

室外機が高温になると空気を冷やすのにより多くの電力が必要になるためです。

 

一年を通して室外機は風通しのいい場所に置いて下さい。

 

🔶エアコンの起動で電気代節約

 

エアコンは起動してから設定した温度になるまでの間がもっとも電力を使います。

設定温度と室温の差を考えて起動させることで節電の効果が期待できます。

 

夏なら比較的涼しい朝のうちに起動させると設定温度と室温の差が少ないので節電になります。

冬は設定温度と室温の差が夏より大きいので、頻繁にエアコンをつけたり消したりするよりもつけたままにしておいたほうが余計な電力を使いません。

 

つけたままにする際は、先ほど紹介した扇風機やサーキュレーターを使って室内の空気を循環させるとエアコンの効率がより上がります。

 

 

■オフィスの照明機器で電気代を節約

 

🔶必要のない照明は消す

 

オフィスの中で時として無人の場所になるところ、ありますよね?

 

そのようなエリアの照明を消すことで建物全体に対しての節電効果は3%以上になるそうです。

具体的には、会議室や廊下、給湯室やトイレなどが、使用者がいない場所は消灯することを徹底すればかなりの節電になります。

また資源エネルギー庁では執務エリアの照明の間引きや、お昼休みの完全消灯もすすめています。

 

いずれも社員のみなさんで相談しながら業務に支障をきたさないように実行していきましょう。

 

🔶オフィスの蛍光灯をLED照明に付け替える

 

すっかり家庭にも定着しつつあるLED照明。

 

蛍光灯をLED照明に交換するだけで約60%の電気代が削減されるそうです。

また商品の寿命も4倍~なので交換の手間や廃棄物も減らせるなど、LED照明に替えるメリットは大きいものがありますね。

 

LED照明には官公庁や独立法人から助成金や補助金が出るケースがあります。

助成・補助事業によって募集期間や要綱が異なりますので詳細をご確認の上、ご検討下さい。

 

🔶人感センサーによる電気代節約

 

人感センサーとは人間を感知して自動的に照明をつけたり消したりする機能のことです。

家庭の玄関先などにも普及しているのでご存知の人も多いのでは?

 

つけっぱなしや消し忘れ、防犯対策や安全対策として非常に効果があります。

人間のようについうっかり、ということがないので節電の効果は大きいでしょう。

 

また任意の照明は制御できるほか決まった時刻に照明を消せるので、エリアや時間ごとに節電の意識を

持ってもらえるという効果もあります。

 

オフィスに導入するにはセンサーなどのほかに工事費なども必要になってきますが、各メーカーにより

仕様は異なりますので詳しくはお問い合わせ下さい。

 

🔶残業を減らして照明時間を減らす

 

日本人は働き過ぎる、と世界の人々からは認識されていますが(あまり嬉しくはありませんね)、

日本人の平均残業時間は47時間だそうです、一日にして2時間。

 

毎日2時間の余暇があればずいぶんと色々なことが出来そうな気がしませんか?

もちろん企業側にとっても残業代やオフィスの稼働に必要な電気代などのコストの軽減は重要な課題でもあります。

 

フレックスタイム制を導入している企業も多くなってきているとは思いますが、

最近は「朝型勤務」という働き方が注目されています。

 

夏のサマータイムは認知されつつありますが、通年で朝早くから仕事を始めるのが朝型勤務です。

就業規則を変えて通年で朝8時を始業時間にする企業や、夜間の残業を禁止する代わりに早朝勤務に対して割増賃金を払う企業などがあります。

 

朝方勤務のメリットは電車が空いている、家族と朝の時間が共有できる、子供と話す時間が持てる、

ニュースや新聞・ネットなどで情報収集の時間がとれる、退社後のスクール通学や趣味の時間の充実など

残業続きで深夜帰宅が常の人にはうらやましい事例ばかりではありませんか?

 

また企業にとっても夜間の残業は電気料金がかかるばかりか社員の健康維持の観点から見ても問題ですが、朝型に始業で夕方に一斉退社となれば節電と社員の健康面などメリットは多いと考えられます。

 

ただし導入にあたっては社員のみなさんをはじめ顧客や関係先への十分な説明と同意が必要です。

政府も働き方を見直し始めている昨今、朝型勤務はますます注目を集めるでしょう。

 

 

■OA機器の電気代を節約

 

🔶パソコンのスリーブ機能を活用して電気代節約

 

今や一人に1台以上はあるとされるOA機器。

みなさんは節電のためにこまめに電源を落としていませんか?

 

実は電源を落としてしまうとそのぶん起動までに電力がかかることが多いのです。

食事や会議で席を離れる際にはスリープ機能を使いましょう。

 

スリープ機能は待機電力が多少かかるものの起動時の電力は少なくて済みます。

シャットダウンは待機電力こそスリープ機能より少ないものの起動時には多くの電力を必要とします。

短時間の使用中断はスリープ機能、退社時などはシャットダウンというふうに使い分けましょう。

 

🔶パソコン画面の明るさ調整で電気代節約

 

パソコンのブルーライトは疲れ目や睡眠障害の原因とされていますが、モニターを100%の明るさにしておくのは疲れ目と電気代の無駄です。

 

明るさを40%に抑えるだけで電気の消費量を約23%節約できますよ。

もちろん業務に支障が出るほど暗くしては意味がありませんが、支障のない範囲で明るさをダウンさせてみましょう。(適正な明るさというのは周囲の環境によって変わります。)

 

🔶古いコピー機を省エネタイプに買い替える

 

コピー機、プリンター、FAXとOA機器はオフィス内に何台あるでしょう。

それぞれが個別の場合、動作電力や待機電力やメンテナンスなどコストは結構かかっているのでは?

 

もし買い替えをお考えならすべてが一台にまとまった複合機をおすすめします。

 

何台もOA機器があるより消費電力は削減できますし、タイマーや省エネモードつきの製品などバリエーションも豊富です。

 

またメーカーによって多少の差はありますが、ミスプリントによるインクや用紙の無駄使い防止機能や、

 

情報漏洩の抑止対策がされているのが最近の複合機の特徴です。

 

一台にまとまると機能性はもとよりオフィスもすっきりとしていいですよ。

 

🔶電力を見える化して電気代節約

 

電気は目に見えないもの、今まではそうでした。

しかし今や電気は目に見える時代です。

 

電力の見える化とは、消費している電力量をリアルタイムで計測、パソコンなどでグラフ化して確認できるシステムのことです。

 

従来は電気料金の明細でしか確認できなかったものが(しかも月に一度)、見える化なら一日単位で

どの機器や部屋で何時にどれくらい電気が消費されているかということまでわかります。

 

具体的に消費の実態が分かれば節電の対策もより実効性のあるものをたてやすくなりますよね。

見える化を導入したことで約10%の省エネ効果があったというデータもあります。

 

この電力の見える化には各メーカーによる専用のシステムやBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)が必要ですが、導入する企業が増えることが期待されるシステムのひとつです。

 

■まとめ

 

ご紹介してきた節約方法、すぐに取り組めるものから費用や時間がかかるものまでありますが、すでに実行していることやこれならできそうということがありましたか?

電気代の節約とは日々の積み重ねあるのみです。一日一日の結果がより大きな成果になる・・・なんだか勉強と似ていますが、できる範囲から取り組んでみて下さい。