電力自由化による影響で各地域の電力会社は、電力販売の市場を独占できなくなりました。

電力小売事業には、中小・大手企業問わずさまざまな業種・業界の会社が新規参入しています。

 

地域電力会社も新たなプランを設けるなどしている一方で、地域のガス会社なども電力事業に参入してきていることをご存知でしょうか。

ガスワンの提供する「エネワン電気」や「東京ガスの電気」・「大阪ガスの電気」なども同様です。

 

これまでは比較的本州のガス会社や石油会社が多かったのですが、最近では北海道ガスも「北ガスの電気」の供給を開始しています。

ガスとのセット利用はもちろん、北ガス独自のポイントなどの特徴・メリットも多いです。

 

北海道電力と北ガスの電気は、今後道内の電力市場で争うことになります。

北海道電力については「北海道電力の魅力はなに?選ぶメリットとデメリット。賢く電力選び!

 

今回は北海道ガスが展開する「北ガスの電気」について、詳しく解説していきましょう。

 

■北ガスの電気とは?

北ガスの電気は北海道ガスグループ(北ガスグループ)が、一般家庭向け電力小売自由化に乗じて開始した電力サービスです。

これまで北海道エリアにガスエネルギーを供給してきた北ガスが電力も扱うようになり、ガス会社から総合エネルギーサービス企業へと変わりました。

 

供給にはこれまでと同じ送電網を利用するため、品質や安定性は以前のまま、電気代を削減することができるのです。

また北ガスは総合エネルギーサービス企業になったと公表していることもあり、北ガスのガスと電気をセットで利用すれば、総合して省エネにするための方法などもアドバイス・サポートしてもらえます。

 

北海道ガスは、北海道で唯一の大型LNG輸入基地である「石狩LNG基地」から全国にガスを供給しています。

電力調達も基本的に北海道内の発電所(主に北ガスグループのガスコーデジェネレーション発電)で行っているため、地元民にとっても安心です。

 

具体的な電源比率は公開されていませんが、再生可能エネルギーも積極的に利用していると公式で記述されています。

 

■北ガスの電気供給エリア

2016年6月現在、北ガスの電気は北海道エリアのみにしか電力供給を行っていません。

また北海道内であっても、離島の場合は供給範囲外になる可能性があるので注意が必要です。

 

■北ガスの電気の料金プラン

北ガスの電気は、一般家庭向けプランと法人向けプランの2種類を用意しています。

大きく分類すると以下のようなプランです。

 

・現在北ガスを利用している人に適用されるプラン

・北海道内の都市ガス業者を使っている人に適用されるプラン

・それ以外のガス会社やガス自体を使っていない人向けのプラン

 

これは個人・一般向けそれぞれのプランに用意されており、法人向けプランのみに用意されているのは「低圧電力プラス」のみです。

全体のプラン名と、各料金については下記参考にしてみてください。

 

なお北ガスの各種料金プランは、どのA(アンペア)契約を選んでも北海道電力より3%安くなるように設定されています。

正確には電力量料金が北海道電力の3%引きになっており、各アンペアの基本料金は北海道電力と同額です。

 

◆個人・法人共通プラン

従量電灯Bプラス

従量電灯Cプラス

付帯契約

従量電灯Bメイト

従量電灯B

◆法人限定プラン

低圧電力プラス

なお同じプランであっても、付帯契約のみ法人と個人では料金の単価が異なります。

その他プランについては原則同じ金額設定です。

 

個人向け

・従量電灯Bプラス

・従量電灯Cプラス

・付帯契約

電気だけに限らず、ガスもセットで契約すればガス機器の利用状況によっても別途割引が受けられます。

これも北海道電力では受けられない特典とメリットなので、現状北海道電力と北海道ガスを併用している家庭は、電気・ガス両方を北ガスに統一すれば削減額も大きくなる可能性が高いです。

 

北ガスの電気で具体的なシュミレーションをしたい方は公式のシュミレーションを利用してみるといいでしょう。

※公式シュミレーションページ

上記の例では、個人向けプランでガスも利用しているが割引用のガス機器はなしの設定でシュミレーションしています。

30A契約で電力使用量は2016年6月350kWh利用、戸建。

 

このような設定でも年間で4689円の削減につながっています。

「現在の契約状況」は恐らく北海道電力で試算されているのでしょう。

 

これに各種ガス機器の割引が加われば、年間7000円前後はお得になると考えられます。

・従量電灯Bメイト

・従量電灯B

法人向け

・低電力プラス

・付帯契約

北ガスの電気は法人向けにも一般家庭と同様に別プランを用意しているので、今後北海道で店舗や事務所を構えようと考えている人は、北ガスの電気で法人契約を検討してみてもいいのではないでしょうか。

 

■北ガスの電気の特徴・メリット

北ガスの電気最大のメリットは、ガスと電気をセット利用することで、省エネライフを送るためのサポートやアドバイスを無料で受けられるところでしょう。

 

各家庭に合った電気やガスの使い方はもちろん、節電や節約の方法などお役立ち情報も合わせてアドバイスしてもらえます。

少しでも光熱費を削りたいと考える家庭には心強いサポートになります。

 

もうひとつのメリットとして、他の電力会社では、解約時の違約金か契約時の事務手数料が必要となるのが一般的です。

その点、北ガスの電気は事務手数料・解約料・違約金が全て不要。

 

もし途中で引越しやライフスタイルの変化などで、電力会社を替えたくなったときもスムーズに乗り換えることができます。

これは転勤や引っ越しなどが多い人にとって、大きなメリットになるのではないでしょうか。

 

◆北ガス独自のポイント進呈

また北ガスの「ガス」と「電気」をセットで契約した人には、北ガス独自のポイントが最大500ポイント進呈されます。

このポイントはガス機器の購入やスポーツ活動・文化支援活動、募金等に利用できるようになる予定ですが、具体的な利用可能サービスなどは決定されていません。

 

北ガスの電気の独自ポイントが付与されるのは、電気・ガスの利用から1年経過後です。

それまでに解約した場合は不適用となるので注意しましょう。

■北ガスの電気のデメリット

さまざまなメリットがある一方で、北ガスの電気にはデメリットもいくつか存在します。

 

1独自ポイントの付与は北ガスの電気とガス利用から1年経過後(途中解約は付与なし)

2契約できるのは北海道エリアのみ(他のエリアは供給未対応)

3他の電力会社と比べてポイントの利用幅が狭い

(電気代に充てる、加盟店での利用などがほとんどできない)

 

2と3のデメリットについては、今後改善される可能性もありますが、1は新たにキャンペーンが行われても利用者獲得のため同条件が設定されると予測されます。

 

もし、北ガスの電気契約から1年未満に引越し、あるいは電力会社の乗り換えの可能性があるのであれば、ポイントでの還元は難しいかもしれません。

 

また、北ガスは積極的にバイオマスなどの再生可能エネルギーを利用していくと公言していますが、実際の電源調達比率は明らかにしていない状況です。

エコや脱原発や火力発電を避けたいという人は「ソフトバンク電気」のFIT電気プランも視野に入れてみるといいでしょう。

ソフトバンク電気の中で、北海道エリアのみに対応しているプランです。

■キャンペーンで14都市の特産品がもらえる

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2016年6月10日~8月31日までに北ガスの電気に申し込むと、抽選で毎月300名に北海道エリア14都市の特産品2000円分が当たります。

なお選べる14都市は下記の通りです。

・札幌

・小樽

・千歳

・函館

・北見

・旭川

・江別

・岩見沢

・帯広

・釧路

・滝川

・苫小牧

・美唄

・室蘭

札幌のみ40名、その他地域はそれぞれ20名ずつに抽選で当たるようになっています。

■マンションや賃貸では?

北ガスの電気供給エリア(北海道エリア)内であれば、賃貸・マンション・アパートなど建物の種類を問わず契約することができます。

ただし、建物全体で一括受電契約をされている場合はその限りではないので、事前に管理会社や現在の電力会社に問い合わせてみるようにしましょう。

■解約方法

同じ住宅による電力会社乗り換えの場合、新しく契約する電力会社が契約の切り替えや旧電力会社との解約などの手続きを全て行ってくれます。そのため、基本的には特別な手続きは必要ありません。

 

ただし、住居の引越しを伴う場合は

現在の電力会社への解約連絡をする必要性が出てくるので、事前に連絡しておくようにしましょう。

 

エネシフト編集部エネシフト編集部

北海道エリアは対応していない電力会社も多く、北ガスの電気と北海道電力は真正面から衝突することになります。現段階では北海道電力よりも北海道ガスの方がメリットも大きく、優位になっているといえるでしょう。今後、北海道電力がどのように動くかによって、北海道内の電力市場が大きく揺れ動くかもしれません。