石油・天然ガス・石炭・廃棄物などを燃料にすることで発生する熱エネルギーを電力に変換する発電方法です。

 

火力発電の種類

以下は火力発電の種類です。

 

通常火力発電

燃料をボイラで燃焼させることで蒸気を発生させ、発電を行うもの。

 

複合火力発電

2種類以上の発電設備を組み合わせるシステム。

コンバインドサイクルと呼ばれています。

 

産業用発電

鉄鋼会社や製紙会社などの一般産業や、官公庁等で設置される設備です。

設備内で、蒸気を使用する場合等は、発電を兼ねる事で節約に繋がります。

設備内で消費する総合エネルギーのコスト削減を目的としています。

 

造水付発電

火力発電設備と海水淡水装置を組み合わせ、エネルギーロスを減らすシステムです。

複数のガスタービンの排熱で発電用の蒸気を発生させた後、海水淡水化装置で淡水を作ります。

 

火力発電のメリット

・再生エネルギーによる発電おりも発電効率が良い。

・発電効率を上げるための研究が盛んにおこなわれている。

・発電量が自然に左右されず、燃料によって容易に調整することができる。

・万が一の事故の際に、被害は極地的にとどめる事が出来る。

 

火力発電のデメリット

・石油・天然ガス・石炭等の燃料が大量に必要となる。

・燃料を日本国内で用達することができない。

・円安になることで、輸入コストがあがり電力の原価があがる。

・温暖化の原因と言われている二酸化炭素を大量に排出する。

・硫黄酸化物や窒素酸化物等、大気汚染の原因を排出する。

 

汽力発電

燃料の燃焼により水蒸気を作りだし発電します。

汽力発電の仕組みが考えられたのは19世紀頃に開発された蒸気機関車とほぼ同じです。

水蒸気の膨張力でタービンの羽根車を回転させ、発電を行います。

 

ボイラ・蒸気タービン・復水器・給水ポンプ・発電機により構成されています。

 

特徴

他の発電に比べて比較的低温で発電が可能(600度以下)です。

汽力発電では41.6~45.2%の熱効率で発電されています。

燃料と水があることで、場所を選ぶことなく発電を行う事ができます。

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図参照 東京電力

 

内熱力発電

ディーゼルエンジンやガスタービンによる発電方式です。

1.燃料の燃焼により発生したエネルギーをシリンダ内で圧縮します。

2.圧縮した高温・高圧の空気に燃料を噴射し燃焼させます。

3.その圧力で、ピストンが往復運動を開始し、それをクランク軸により回転運動に変えます。

4.その回転により発電機を回し発電を行います。

 

構成要素は、ディーゼルエンジンと発電機です。

 

特徴

取扱いが容易で、始動と停止が迅速に行えます。

負荷追従性に優れているため、効率的な運転による電力確保を可能にしています。

建設期間が短くだけでなく、段階的な増設も可能です。

島の多い鹿児島県・沖縄県では、利用率が高いです。

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図参照 九州電力

 

コンバインドサイクル発電

燃料の燃焼で放出されるエネルギーを利用し機関(ガスタービンエンジン)を回し、汽力発電を行います。

 

1、圧縮した空気の中で燃料を燃やすことで、燃料ガスを発生させます。

2、燃料ガスの膨張力により、ガスタービン発電を行います。

3、ガスタービン発電により発生する排ガスから出る余熱を利用して、汽力発電を行います。

 

始動・停止時間が短い

小型のガスタービンと蒸気タービンによる構成は、運転・停止を容易にさせています。

そのため、需要の変化に対して早い対応が可能となっています。

 

熱効率を高く確保できる

熱膨張による発電と、余熱による発電の二重に発電を行うため、エネルギー効率が高い。

熱効率は47.2%ほど確保可能です。

 

冷却水量・温排水量が少なくて済む

熱効率の上昇が、廃棄熱エネルギーを減少させるためです。

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これらの他にも、コンバインドサイクル発電を進化させた発電方法等もあります。

 

ACC発電(1300℃級)

ガスタービン入口の燃焼ガス温度を、コンバインドサイクルの1,100℃から1,300℃まで上げます。

それにより熱効率を54.1~55.3%まで高めたものを言います。

 

MACC発電(1,500℃級)

ガスタービン入口の燃焼温度をさらに高めた効率・容量を増した発電方式です。

1,500℃まで温度を上げる事で、熱効率を58.6%まで高めます。

 

MHD(電磁流体力学)発電

超電導磁石を利用し、パイプの垂直方向に磁力をかけます。

それにより高温のプラズマを発生させ、発電を行います。

 

高いエネルギー効率が期待されるため、次世代の技術として開発がすすめられています。

しかし、耐久性がないため民間企業は研究から撤退しており、現在では東京工業大学で研究を続けられています。

 

燃料電池発電

燃料電池と言われ思いつくのは乾電池や蓄電池と言う人は多いです。

しかし、発電装置としての燃料電池は、水素と酸素を化学反応させることで、継続的に電気を発せさせます。

 

化学変化に伴うエネルギーを電気に変換することから、発電時の効率は非常に高いです。

また、水素と水の化学反応を使う事により発電するため廃棄物が排出されないのが特徴です。

 

燃料電池では、個体高分子形(PEFC)と、個体酸化物形(SOFC)が、家庭用燃料電池システムとして利用されています。

 

固体高分子形(PEFC)燃料電池

都市ガスやプロパンガスを主原料とした家庭用燃料電池です。

水素を作動気体としています稼働しています。

常温~90℃と比較的低い温度で利用できる燃料電池システムです。

50kW以下の小規模なシステムの構築が可能なため、家庭用として利用されています。

 

1、水素が、水素イオンと電子に分解されることで、電流が流れます。

2、電池を構成する材料の電気抵抗により発熱を伴います。

3、分解された水素イオンは酸素と結びつき水となり、温められることで温水になります。

4、この温水を熱として回収することでコージェネレーションシステムが成立します。

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家庭用コージェネレーションとしては、

熱を制御し、電力の発生を制御しないと言う「熱主電従」での運用をとっています。

 

燃料となる水素は、既存の燃料を改質して利用します。

改質可能な燃料には、「都市ガス」「メタノール」「ガソリン」があります。

 

常温で稼働できることが最大の利点です。

家庭用の電気機器として安全性の高いシステムとしてエネファームとに利用されています。

 

家庭用エネファームには個体高分子形(PEFC)と個体酸化物形SOFCの二種類あります。

個体高分子形(PEFC)は効率が低いですが、排熱回収効率が高いとされています。

 

固体酸化物形(SOFC)燃料電池

都市ガスやプロパンガス・石炭を主原料とした燃料電池です。

水素だけでなく、メタノール、石炭ガスなどの炭酸ガスを作動気体としています。

電解質にセラミックスジルコニアを用いることで、作動温度を700~1,000℃としています。

 

火力発電代替を含む大規模システムとして考えられてきました。

それと並行して、PEFCと同等な小型燃料電池としての研究もされています。

耐久性が高く、長時間の運転に耐える事ができます。

 

SOFCは、エネファームとして既に製品化されています。

PEFCと比較されることが非常に多いです。

SOFCはPEFCと比べ、発電効率が高いというメリットがあります。

 

高温を維持するためには、24時間連続運転が必要です。

電力の発生を優先し、熱を制御しない「電主熱従」方式での運用です。

家庭用として使用する場合、大量に発生する温水の利用方法と、

メンテナンス時を除き電源を切ることができないと言うデメリットがあります。

 

家庭用の燃料電池システム

家庭用として小型の燃料電池発電設備を利用する方法が普及し始めています。

ガスを燃料電池に接続し、発電を行うと同時に熱を生み出すのです。

 

家庭用燃料電池の場合

燃料電池から生み出される熱と電気では、基本的に熱を優先します。

調理や、お風呂を沸かす時間に、必要な熱と一緒に電力を生み出し使用するのです。

 

熱の利用に応じて電力が発生するため、発電量は制御されていないのです。

電気を多く使う時間はそれに充当され、使い切れない電力は電力会社に売却します。

 

温水を多く使う家庭でなければ、採用するメリットがあまり生まれません。

メリットの多い家庭は、床暖房、空調、給湯など多くの熱負荷の多い住宅になります。

 

エネファームとは

家庭用燃料電池システムは、エネファームという統一された名称とされています。

エネファームは「燃料電池」と「貯湯槽」が、一体化されたシステムです。

 

  1. 都市ガスで水素を作り出す。
  2. 水素と酸素の化学反応により、電気と熱を作る。
  3. 熱によってお湯をわかす

 

燃料電池ユニットと貯湯槽ユニットの間に熱回収装置が設置されています。

発生する熱を回収して約60℃の温水を作り出し、貯湯タンクにお湯を貯めるのです。

お湯は給湯や暖房に利用することが出来ます。

 

これにより一般的な家庭の電力の60%前後を、エネファームで賄うことができます。

 

エネファームの付加価値

ガス会社の契約メニューによって割引を受けることができます。

そのため、光熱費を削減できる可能性があります。

燃料電池からの電力供給により、電力会社からの電力供給を節約で着るのです。

 

まとめ

火力発電は、二酸化炭素や硫黄酸化物や窒素酸化物等の環境に影響を与える物質を排出します。

しかし火力発電は、長く日本の主流エネルギーとして活躍したのは、その多様性と使いやすさにあります。

 

そのため、クリーンな再生可能エネルギーの開発を行いながらも、未だその研究はとどまる事はありません。

現在課題とされる点も、日々の研究によって改善されています。

今後も、火力発電は形を変え生活を支えてくれることでしょう。