石油・ガス・石炭、日本ではエネルギーの殆どを海外からの輸入で賄っています。

そんな中、環境に考慮した再生エネルギーを導入することで、エネルギー自給率の向上とCO2削減に向け様々な取り組みが行われています。

 

再生エネルギーの中で、最も発電に貢献しているものは水力発電です。

明治時代から巨大ダムを製造・改造を行っています。

 

しかし、巨大ダムによる発電は自然環境への影響が大きい事、既に開発出来る巨大ダムは開発し尽くしています。

 

そのため、風力発電・太陽光発電・バイオマス等への導入拡大が期待を集めているのです。

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風力発電とは

風力発電は、風の持つ運動エネルギーを利用した発電方法です。

自然環境に優しいエネルギーとして認められ、多くの場所で発電装置の設置が行われています。

最新の陸上型風車は安価な電力として、火力発電よりも変換効率が高いと競争力を強めてきています。

 

他の発電方法に比べて必要な敷地は狭く、デンマークでは2013年には、

国の電力の3割以上を賄うほどの実力を持っている発電方法です。

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※火力発電については”火力発電の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説!

※水力発電については”水力発電の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説

 

風力発電の仕組み

  1. 風があたることで、風車が回転します。
  2. 回転力が動力伝達軸に伝わります。
  3. 増速機の働きで回転率が増幅します。
  4. 回転力が発電機に伝わることで、回転エネルギーが電力エネルギーに変化します。
  5. 発生した電力エネルギーは変圧器にかけられます。
  6. 送電線で電力が供給されます。

 

風力発電は、強い風があればよいと言うものではありません。

台風などの暴風時には、設備を守るために風車を止める必要性が出てくるのです。

それだけでなく、臓側機と発電機の間にブレーキも設置されているのです。

※ブレーキは、設備の点検・修復時に利用されます。

 

風力発電は一般的には無人で運用されています。

安全かつ効率的に運転できるように、コンピュータによる自動制御が行われています。

自動制御では、風向きに合わせた向き変更

 

台風・竜巻などの暴風時には、ブレーキをかけた回転停止作業が行われています。

 

なた、遠隔地から風車の状態を常に観測され、起動や停止等の制御を行っています。

それにより緊急時や異常事態にも、早急な対応が可能となっているのです。

 

 

風車の種類

 

プロペラ型風車

実用されている風力発電の中で、もっとも普及していると言われています。

三枚の羽根で風を受け回転します。

【長所】

プロペラ型の特徴は、発電効率の高さです。

また、大型化なども可能ですので、大きな電力発電などにも利用されます。

【短所】

強風時に騒音を発するのが欠点です。

向かい風でなければ風車が回転しないため、プロペラの向きを操作する必要があります。

鳥などがぶつからないように、航空法で赤いランプを付ける事を定められています。

 

サボニウス型風車

半円筒の羽根が回転するものが多いですが、デザインは様々です。

垂直軸風車に分類されます。

【長所】

風向きに影響を受ける事無く回転する。

発電時の音が静か

【短所】

回転速度が遅いため、発電量が少ない

 

ダリウス型風車

円形の風車が横回転します。

垂直軸風車に分類されます。

【長所】

風向きに影響されず回転します。

【短所】

少量の風では、自力で回転することが出来ません。

 

オランダ型風車

古くからヨーロッパを中心に、粉ひき・揚げ水など日常に利用されてきた風車です。

風車と言うと一般的に連想されるのは、オランダ風車のはずです。

木製の羽根が風を受け回転し、エネルギーを生み出します。

【短所】

回転速度が速くなく、実用性が低く発電としては殆ど利用されていません。

 

 

風車の種類は多くありますが、実際に利用できる型は少ないです。

 

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風力発電のメリット

・発電のためのエネルギーの輸入が必要ではない

・温室効果ガスや、放射性廃棄物などの環境被害等を発生しない。

・昼夜問わずに発電が可能。

・広い場所を必要としない。

・海上に風車を設置することが可能なため、設置場所には困らない。

 

風力発電のデメリット

・風速によって発電量が影響を受ける

・落雷や台風、地震などの自然災害によるリスクが多きい。

・低周波音や機械音が騒音となるため、周囲に迷惑をかける。

 

風力発電の設置

風力発電は、長所を生かすことで短所をカバーすると言う努力が必要です。

その結果、世界的に風力発電を導入されている地域では、風力発電装置を集中させる事で解決をしています。

風車を一定の敷地に集中させるのです。

これはウィンドファーム方式と呼ばれる方法です。

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ウィンドファーム

多数の風力発電機を、同じ地域に集中させて設置する方法を言います。

ウィンドファームのメリットは、周辺のインフラ設備と同時に風力発電設備を建設するため、コストダウンが行えます。

また、多くの風力発電を稼働させることで、安定的な電力供給が可能となるのです。

 

日本の風土と風力発電

風力発電は、風の強い場所に風車を建てる事に意味があります。

 

しかし、日本の国土は水と山には恵まれていますが、風量は余りありません。

反面、台風は非常に多い国です。

 

しかし台風や竜巻等の大きな風は、風力発電には適していないのです。

風力発電に必要なのは、年間を通し安定した強い風が吹くことなのです。

 

そのため、1990年代前半までは、日本は風力発電には向かないとされていたのです。

 

その後NEDOの調査で、風力発電に有望だと言う地域が数多く示されました。

しかし厳しい環境規制や騒音問題などにより、現実的に設置できる場所は限定されているのです。

そのため洋上風力発電が、日本で急速に注目を集め始めたのです。

 

洋上風力発電

洋上風力発電を最初に建設したのは、1991年のデンマークです。

日本では、2000年に入ってようやく研究・開発に力を入れ始め、まだまだ未知の分野と言えます。

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洋上風力発電のメリット

陸上での風力発電が限定されている日本ですが、洋上に関しては無限の可能性を秘めています。

日本の狭い国土では、発電を行うための土地にも限界があります。

洋上風力発電は、広い立地可能範囲を秘めているのです。

 

洋上風力発電は、陸上に比べて年間を通して安定した風が得られます。

風力発電は、風速や風力が確保されて初めて利用でき、その条件を満たしているのが洋上風力発言なのです。

 

プラント資材の輸送が用意な点にあります。

洋上風力発電の建設コストは陸上に比べて高くつきます。

しかし、輸送・運搬については安くつきます。

 

洋上風力発電のデメリット

洋上風力発電のデメリットは、建設コスト・メンテナンスコストのコストが高いところにあります。

 

【建設コスト】

洋上風力発電のコストは、一般的な陸上風力発電に比べ3~4割ほど高くなるとされます。

また、洋上での建設・設置の難しさから、部材を陸上で製造・組み立てを行う必要があります。

その後、洋上に運び実際にプラントを建設しなければならないのです。

 

洋上では、クレーンや付属設備の設置が必要です。

風車だけでなく、変電設備などの必要になります。

陸上に電気を送るための改定ケーブルも、陸上の送電線コストよりも高くなるのです。

 

【メンテナンスコスト】

風力発電設備にトラブルがあった場合、陸上であるならすぐに補修要員が駆けつけ対応できます。

しかし洋上では船で向かう必要があります。

 

海上が荒れている場合には、修復が必要な場所に向かうのも困難です。

これを解決するためには、滞在施設の建設が必要だと言う意見もあります。

 

【データ収集】

洋上風力発電は、陸上に比べて風力が安定しています。

しかし海域や季節により風は大きな変化を見せます。

日本では、このデータ収集が十分に行われていません。

日本周辺の気象・風力を把握していないうちは、洋上風力発電の建設を促進できないのです。

 

 

まとめ

風車の力の利用は古くからヨーロッパで行われています。

しかし、風力発電自体は実用から年月も経っていません。

日本の風土にとって実用性が低いとされていたため、開発・研究の歴史も浅いと言えます。

風力発電は、今後の技術開発に大きな期待を持てる分野と言えるでしょう。