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いまや中国はアジアのみでなく、世界でもトップクラスのエネルギー消費量の国となっています。その一方で、中国は化石燃料の資源にも恵まれていることから、エネルギー生産量も多い国です。しかし、中国のエネルギー生産は、多くの問題を抱えており、過渡期にあると言えます。

そんな中国の電力事情から日本が学ぶべきことはあるのでしょうか?

石炭火力発電が80%以上を占める!中国の電力事情

中国は世界でも有数の石炭算出国ですので、発電は石炭火力へ依存する形になっています。その割合は、中国の総発電量の80%となっています。

attentionしかし、石炭火力発電は、地球温暖化につながるCO2増加の原因となりますし、大気汚染を引き起こします。実際に、中国では大気汚染が大きな問題となっており、石炭依存を低減しなければならない状況です。

そんな中国がこれからの電力源として力を入れているのが原子力と再生可能エネルギーです。

中国の再生可能エネルギー導入政策は?

国土が広い中国は、再生可能エネルギーの資源もとても豊富です。そのため、これらを買い月するために、中国政府は2006年に「再生可能エネルギー法」をはじめとして、さまざまな法規・規則を制定しました。

そんな中国の再生可能エネルギーの中心となるのは、広大な国土を持つアメリカやカナダなどと同様の水力、そして風力です。
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前述の「再生可能エネルギー法」によって、送電会社の電力買取義務が課されただけでなく、発電会社にも、一定の比率で再生可能エネルギー発電設備の保有が義務化されたことから、開発が一気に勧められています。中でも風力発電設備の開発は大きく進められており、なんと2012年の段階で7,500kW以上の発電が可能となりました。

icon04しかし、設備は完成したものの、まだ買取側の準備が整っておらず、せっかくの設備をすべて活用できていません。

また、ここ数年で太陽光発電設備の開発も進みました。こちらも2012年末の時点で、累積設置容量はなんと830万kWと、世界第3位になっています。

太陽光発電に関しては政府も積極的に支援しています。2009年に実施された「太陽光発電一体型屋根普及計画」や、同時期に発表された「金太陽モデルプリジェクト実施に関する通知」によって、財政支援や、電気料金の優遇をおこなうことによって、さまざまな場所で大規模な太陽光発電システムが開発されました。

また、今後も太陽光資源の豊富な地域で、太陽光発電モデル事業を支援して行く計画を立てており、これからさらに開発が進められます。

中国の電力自由化は?

現在、中国では全面的な電力自由化は実施されていません。しかし、自由化に対する試験がいくつかの地域で行われており、本格的な導入に向けた準備が進められています。
ただし、国土が広く、未電化地域も多いことから全土での電力自由化はまだまだ先のことになりそうです。

そこで、現在の中国の一般家庭への電力供給のシステムについて確認してみましょう。
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icon04現在、中国では国で定められた2社の送電会社が、5つの発電会社から電力を購入し、それぞれの地域を所轄する電力会社・配電会社を通じて消費者に独占的に供給する、という仕組みになっています。

電気料金は規制料金制となっています。卸電気料金はもちろんのこと、消費者への古宇利電気料金もすべて中央政府による規制料金となっていて、それぞれの省で決められています。
特に、家庭用の電気料金は、経済的に遅れている省では安く設定する、といった配慮もとられ、電気料金に市場価格は反映されていません。

もちろん、重要なインフラである電力の供給を守るための制度ではありますが、あまりに合理的ではないため、現在市場の価格を電気料金に反映できる制度作りがはじまってはいますが、まだ現実的な段階にはなっていません。

これも、中国電力自由化を難しいものにしている要因の一つです。

中国の電力事情から日本が学ぶべきこと

まず、日本が中国の電力事情からもっとも学ぶべきポイントは再生可能エネルギーの推進についてでしょう。
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日本でも、再生可能エネルギーの開発のためにさまざまな政策が実施されていますが、まだ中国ほどの成果はあがっていません。
もちろん、国土の広さや、もともとの再生可能エネルギー資源の量にも大きな違いがありますが、もう少しピッチを上げることもできるはずです。

icon04実際に中国の風力発電での発電量は2005年からの7年間でなんと40倍以上となっています。水力発電や太陽光発電についても、急ピッチで開発が進められ、短期間で再生可能エネルギーでの発電量を一気に増やすことに成功しています。

これと比較すると、やはり日本の再生可能エネルギーの推進はペースがやや遅い、と感じます。

もちろん、日本では再生可能エネルギー買取のためのコストは消費者が負担するシステムとなっていますので、あまりに急速に総発電量に占める割合が増えてしまうと、さまざまな問題が発生する可能性もあります。
しかし、もともと資源の乏しい日本が、国内で安全にエネルギーを確保するために、再生可能エネルギーの開発は決して欠かせません。

エネシフト編集部エネシフト編集部

2016年4月から、日本でも本格的な電力自由化がスタートします。その際に、電気料金だけでなく、使用する電気がどのように発電されているのか、という点にも注目してみましょう。

一人ひとりは少し意識を持つだけでも、日本のエネルギー問題を解決に導くきっかけとなるかもしれません。